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広島地方裁判所 昭和55年(わ)557号 判決

この裁判確定の日から被告人金相烈に対し二年間右刑の執行を猶予する。

(罪となるべき事実)

第一 被告法人金光建設株式会社は、広島県三次市三次町一、三二〇番地の一に本店を置き、土木建築請負業を営むもの、被告人金相烈は、昭和三三年一月二〇日から同五五年六月一七日までの間、同会社代表取締役としてその業務全般を統轄していたものであるが、被告人金相烈は、同会社の業務に関し、法人税を免れようと企て、

一 同会社の同五一年八月一日から同五二年七月三一日までの事業年度における実際の所得金額が八三二〇万〇六三五円でこれに対する法人税額が二九五九万〇六〇〇円であるのにかかわらず、架空工事原価及び架空賞与を計上するなどの行為により、右所得の一部を秘匿したうえ、同五二年九月三〇日同市十日市町野尻九九二番地の一所在所轄三次税務署において、同税務署長に対し、右事業年度の所得金額が四三三四万四〇七三円で、これに対する法人税額が一三七〇万三九〇〇円である旨の虚偽の法人税確定申告書を提出し、もって不正の行為により、法人税一五八八万六七〇〇円を免れ、

二 当時の同会社取締役表松子と共謀のうえ、

1 同会社の同五二年八月一日から同五三年三月三一日までの事業年度における実際の所得金額が三二一四万五四〇八円で、これに対する法人税額が一〇八四万一九〇〇円であるのにかかわらず、架空工事原価の計上及び工事収入の一部を除外するなどの行為により、右所得の一部を秘匿したうえ、同五三年五月三一日、前記三次税務署において、同税務署長に対し、右事業年度の所得金額が二五九九万五二八六円でこれに対する法人税額が八四〇万一一〇〇円である旨虚偽の法人税確定申告書を提出し、もって不正な行為により、法人税二四四万〇八〇〇円を免れ

2 同会社の同五三年四月一日から同五四年三月三一日までの事業年度における実際の所得金額が一八八八万九五〇〇円で、これに対する法人税額が六五一万七八〇〇円であるのにかかわらず、前同様の行為により右所得の一部を秘匿したうえ、同五四年五月二八日、前記三次税務署において同税務署長に対し、右事業年度の所得金額が六一九万二六三一円で、これに対する法人税額が〇円である旨の虚偽の法人税確定申告書を提出し、もって不正な行為により、法人税六五一万七八〇〇円を免れ、

第二 被告人金相烈は、法定の除外事由がないのに、

一 五三年八月一四日、福岡市博多区大字臼井三四八番地所在福岡国際空港から、中国銀行三次支店長振出にかかる円貨表示自己宛小切手合計三一通(額面各一〇〇万円のもの合計六通、額面各一五〇万円のもの合計二〇通及び額面各二〇〇万円のもの合計五通)を隠匿携帯して航空機に塔乗し、韓国に向かって出国し、

二 同年一二月三〇日、前記福岡国際空港から、中国銀行三次支店長振出にかかる円貨表示自己宛小切手合計二一通(額面各一〇〇万円のもの合計二〇通及び額面五〇万円のもの一通)を隠匿携帯して航空機に塔乗し、韓国に向かって出国し

もってそれぞれ支払手段を輸出し

たものである。

(適用した罰条)

被告法人金光建設株式会社につき

法人税法一六四条一項、一五九条、刑法四五条前段、四八条二項

被告人金相烈につき

法人税法一五九条(但し判示第一の二につき更に刑法六〇条)

外国為替及び外国貿易管理法七〇条一八号、四五条、刑法四五条前段、四七条本文、一〇条、二五条一項

昭和五六年一月九日

裁判所書記官 三村一馬

(裁判官 山浦征雄)

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